こんなニュースを見たので思い出したことがある。
昭和年代、宇都宮地家裁管内でのこと。
家裁にも成人の刑事事件がある。
児童福祉法違反や労働基準法違反を犯した普通の大人(成人)を家裁に刑事事件として起訴するという規定がある。数年に1件単位の割合だと思う。
宇都宮地家裁管内の某支部でこういう起訴状を受けた。支部だからこういう事件はもっとレアだし、支部の組織自体がゴッタの兼任なのでありがちなのだが。このくらいの支部だと、地簡裁は民事刑事で2部屋、家裁1部屋というのが普通だ。
想像するに、家裁殿と書いてある起訴状を検察事務官が地簡裁刑事書記官室へ持って行き、もらった地裁の事務官か書記官が、公判請求事件(刑事事件の正式な起訴)だから、当たり前のように迂闊にも地裁の受付印を押して立件してしまったんだろう。
当然管轄違いである。確か控訴棄却になった記憶だ。
表沙汰にすると間違って受け付けた書記官を処分しなければならないから云々と、裁判所の首席書記官は検察庁のせいにするようなことを言ってた。この辺は、裁ー検のチカラ関係を感じる。
当然ながら、宇都宮地検管内では厳重な指示が飛んだ。ミスは繰り返すな、と。
その直後、事務官に持たせる事件送付簿に書いてあった。
提出先を絶体に間違わないように!
絶対じゃなくて絶体だそうですよ。当時の検察庁は。
いつもガムをクチャクチャ噛んでて、なに質問しても答えない、バイトのおばちゃん。そんなのが検察事務官だった。
絶体絶命だな。
ボクがやったミスにはこんなのがあった。
昭和58年に昭和38年生まれの少年の家裁送致を受けた。調査する暇もなく20歳になってしまった。法規定により検察官送致(逆送)して、起訴することになる。この検察官送致の送致書に「昭和58年○月○日生」と書いてしまった。地検はそのままの生年月日で地裁へ起訴してきた。慌てて職印を持って検察庁へ行き、生年月日を訂正した。確かにボクがやったミスだが、名義人の書記官(訴廷管理官)が行かずにボクを行かせたのはどんなもんだったのか。相手の検事は当然、送付者になっている書記官が来ると思っていたらしいが。
実話ですんで、批判されても応答しません。